2013年12月28日土曜日

会社のロゴ・・・

弊社の「名称」である「G-BOX」のロゴは数年前に会社を法人化した時に制作されたものです。

当時取材で知り合った「熊本デザイン専門学校」の生徒さん約40名の方に私の番組制作に対する思いや、私の考え方などを話し、イメージを伝えてロゴのデザインをお願いしました。
すぐに担任の先生と40名の生徒さん達は、授業の一環としてロゴのデザイン制作に取り組んで下さり・・・10日間位で「出来ましたよ~」との電話。

若くエネルギーがあり、柔軟な思考能力を持つ生徒さん達はそれぞれに素敵なデザインを提案して下さり、採用したのがOO美雪さんの作品で当時二十歳の時の作品となります。
かなり、気に入っています!プロではなく、プロを目指している学生さんのデザインなのです。きっと今も、目標に向かって制作をされているでしょう。
「熊本デザイン専門学校」の生徒の皆様。美雪さん。この場を借りまして改めて「ありがとう!」

2013年12月16日月曜日

FPUが無い!生中継?!

2012年2月に熊本で行われた「第1回熊本城マラソン」では、弊社トライクG2のシステムにTVUPack(スターコミュニケーションズ)システムを搭載、NTTドコモ熊本支店協力の元、無事に3時間30分の移動生中継を成功させました。TVUPackは携帯のIP網を使って放送するシステムで、難しいことはよくわかりませんが、カメラマンにとっても通常の放送機材中継では考えられないことを行う必要があり、その負担軽減化に弊社も協力させていただきました。当時、在熊はもちろん、九州でも先駆的な中継方法であり、RKK様はこの番組技術に関して第16回JNN技術賞を受賞されました。おめでとうございます!弊社も協力できたことに対し、大変嬉しく思っています。

灰色のリュックサックがIP伝送装置 TVUPack

こんなものも弊社で自作(詳細は秘密 ^^!)
カメラマンの軽減を考えた配置と構造です


熊本市が政令指定都市に移行する為、それを記念して行われたこのマラソン、約1万人のランナーが熊本市を駆け抜けました。
テレビ的には視聴率も驚く数字で、平均33.2% 最高43.4%でした。

ところで、熊本といえば、くまモン。私林田的には、アンテナポールに付けたこの笑顔のぬいぐるみ・・・ランナーの方たちがこれを見て「クスッ」と笑ってもらえたらさらに成功(笑)でしたが・・・ランナーのみなさん、沿道のみなさん、いかがでしたか??



G-BOX 林田

移動中継への想い

駅伝・マラソンの中継、収録用オートバイ(G1)を制作したのが平成17年(2005年)。三輪のトライク(G2)を制作したのが平成21年(2009年)です。

オートバイタイプ G1 [仕様はこちら]

トライクタイプ G2 [仕様はこちら]

以前から、RKB毎日放送さんの駅伝・マラソン用オートバイ(一人乗り・カメラはリモコン)を運用させていただく中で、第2移動車にも”ジュニア”があれば、レース展開や第2グループの順位や表情・距離の差をより伝えられるなと思っていました。

G1の制作運用によりその点はかなり充実しました、が、二人乗りのオートバイとして後部のカメラマンがポジションを変えると車体がふらつきやすいという特性を持っていました。
レース前に行われる「ドライバーズ会議」や各駅伝・マラソンの中継現場で審判長・警察官・先導の白バイ隊員の方達と「移動撮影に関する危険性と安全性」について話を重ねるなか、結果、私達が行き着いたのが「三輪のトライクの開発」でした。
しかし、現行の市販のトライクでは車幅がありすぎます。また、日本テレビさんが箱根駅伝で使用している車輌も、TBSさんがニューイヤー駅伝で使用している車両も普通乗用車並みの車幅です。注目されるレースは、その撮影車線が限られるなど必ずしもいい撮影環境下ばかりではないというのが現状です。そこで私たちは二輪とほぼ同じサイズのトライク(G2)を制作いたしました。

第一の優先目的は「より安全に解り易い中継業務が行える事」
第二に「カメラマンとライダーの負担を軽減する事」
第三に「選手に違和感を与えない事」
第四に「見た目にも危険性を感じない事」です。

このトライクを運用しはじめて、より安全にストレス無く中継が行えるようになり、ランナーの位置を確認して約300度、自由にカバー出来る様になりました。
さまざまな環境下でレースを中継したり、収録するには良い感じに仕上がったと思います。車幅を88cmで製作出来た事が一番の要因と思います。
まだまだ、改善項目はありますが・・・
このトライクが、各現場でより安全に、より解りやすい映像を撮り、選手の臨場感やガンバリを伝える事が出来れば幸いです。

G-BOX 林田

連絡系の設置

連絡系はケテル製タンデムアンプを使用し(4入力4出力)、これに無線機や携帯電話などを接続して送信側・受信側を分けて運用しています。


ヘルメットにマイクが二つずつ付いているのは、一つが「ライダーとカメラマン」の会話用、もう一つが「移動車へ」の送り用です。
スピーカーはヘルメットの左内側に付いています(音量ボリューム付き)
このスピーカーから、実況・解説者・スイッチャーの声を聞きタリーは「音タリー」をもらいます。
駅伝・マラソンなど移動中継のオートバイカメラは、中継車からの情報がとても重要です。本システムにより、実況・解説の声、加えてディレクターやスイッチャーからの指示や情報をしっかりとやりとりできるわけです。
これを基本に各局の音声担当者チームと相談し、局のニーズに応じたシステムを構築してまいります。
非常用として、携帯電話を自動着信に設定、イヤホンにてライダーが情報を受け取ります。


※本内容はG-BOXおよび関係者様のご協力により作成しています。無断転機等を禁止します。

通常のマイクロ機材の設置

G2(トライク)のみ、通常の大きさのマイクロが積載可能です。G1(オートバイ)では積載できません。 
電源は12V/105Aのディープサイクルバッテリーを2個搭載(210A)し、これをDC→ACインバーター(1,000W)でACにて使用します。使用時間は4時間以上可能です。 DC12VとACとどちらが安定しているのか?という質問をよくいただきますが、弊社の経験上、AC運用の方が安定しています。




※本内容はG-BOXおよび関係者様のご協力により作成しています。無断転機等を禁止します。

カメラの設置

G1、G2ともにカメラは主に局様のご希望によりHDC-1600(SONY)を光学ブロック分離タイプとしてHDC-1500で使用するケースが多いです。もちろん通常の中継使用カメラやENGカメラも利用可能です。※弊社で放送用カメラは所有しておりませんので、局様よりご支給願います。また弊社で手配することももちろん可能です。


カメラ用バッテリーはHP90Lを使用した場合、5時間以上使用可能です。



※本内容はG-BOXおよび関係者様のご協力により作成しています。無断転機等を禁止します。

2013年12月15日日曜日

マイクロ機材の設置

駅伝・マラソン移動中継車輌 G1(オートバイ)の場合

ステアリング前方のシステムBOX上に取り付けます。 マイクロは、基本前向きに取り付け、ケーブル及びアンテナ等にNGが発生した時は、マイクロ本体にダイレクトにアンテナを取り付けます。



駅伝・マラソン移動中継車輌 G2(トライク)の場合

ライダーとカメラマンの間にあるシステムBOX上に取り付けます。電源は、バッテリーBOXから供給し5時間30分以上可能です。







※本内容はG-BOXおよび関係者様のご協力により作成しています。無断転機等を禁止します。

私について

あらためまして、G-BOXの林田と申します。このブログを通じてはじめてお会いした方にご挨拶代りに私、林田を表すキーワードをいくつかご紹介させていただきます。

「海と山と川」
基本的にいわゆるアウトドア人です。「海」「山」「川」どれも大好きで考えるだけでワクワクします。 
「海」に関しては、ダイビング(写真を撮ります)・磯釣りや船釣り(魚大好きで食卓に並びます) 
「山」春・夏・秋・冬・問わずキャンプに行きます。何をする訳でもなく、焚き火をしてお酒飲んでます。 
「川」時期と水量にもよりますが、カヌーで川下りをします。まだまだ、技術が無いため無理ですが、四国の四万十川を下るのが一つの夢です。2013年9月に一人で三泊四日で四万十川に川下りに行ってきました。(18キロ位)

「オートバイと車」
高校時代に通学の為乗り始めた原付バイク・・・これがスタートでオートバイ大好きになりました。 
毎日、バイク屋に入り浸りロードレース・モトクロス・トライアルでレース活動をしているバイク屋の従業員の人たちに憧れていました。 
19歳の時「二輪ライダー募集」の新聞広告を見つけ即応募!筆記試験・面接・健康診断・脳波検査を受け合格!晴れて、二輪ライダーとしてこの会社に入社しました。   この会社、国内メーカーの関連会社で二輪と四輪のテストを行う「テストドライバー・テストライダー」の会社です。(本社・鈴鹿市 )                          モリワキで8耐走った「八代さん」ヨシムラからエントリーしていた喜多さん辻本さんは 先輩にあたります。(皆さん、メチャクチャ速くてカッコよかったです!)           この頃から、四輪にも興味を持ちだして、イスズジェミニのZZ-R・マツダRX-7(FC3S)などに本気で乗っていました。給料の家賃と食費以外、全てガソリン代と部品代と保険料に注ぎこんでいました。貧乏でしたが、楽しい時代でした!
「前職」
二輪のテストライダーになった私は、そこで国内二輪メーカーの技術者の方達と仕事を共にする事となりました。エンジンに関わる人、フレームなどの強度に関わる人、ライトやウインカー電装系に関わる人・・・沢山の人たちが、メーカーとしてのプライドと自分自身の持つ技術を駆使して、より安全に、より使い易く、日々努力されていてNHKさんのプロジェクトⅩに出てくるような人たちでした。                        
その後、26歳まで務めた会社を円満退社して県内プロダクションのアシスタントに転職→九州東通→フリー→会社設立(現G-BOX)となっております。           ちなみに、林田と同期入社した親友は○○営業所所長を経て現在、鈴鹿本社に勤務中です(偉くなっちゃって・・・)
「私は、ボーイスカウトである」
どうも、林田の性格や行動、生活領域の基本はココにあるような気がしています。  小学2年から入ったカブスカウト・中学生のボーイスカウト・高校生のシニアスカウト・ その上のローバースカウト・・・毎週のように行ったキャンプ!冬の雪中ナイトハイク!日本ジャンボリーや世界ジャンボリーへの参加!また、台風直撃でのテント設営!  今の時代なら、保護者からクレームの一つでもありそうな活動でした。ただ同じ年齢でも学校の違う仲間が出来て、一緒に過ごせたのはとても幸せだったと思います。 
 同学年の仲間、先輩、リーダー、かわいい後輩、今でも連絡を取り繋がっています。
「熊本市立帯山中学校 3年7組(ミス本田)のクラスでした」
友人たちは今、クラス会は?知ってる人いたら、連絡下さ~い!


Facebookのご案内

私、林田(個人)のFacebook
https://www.facebook.com/kunihiro.hayashida.7
会社(G-BOX)のFacebookページはこちら。「いいね!」お待ちしています。
https://www.facebook.com/gbox.tv

車輌 G1・G2制作秘話

共に製作したのは数年前になるが、G2の二輪から~三輪のトライクへの改造は茨城にある「佐久間エンジニアリング」で製作をお願いした。

↑中継車輌 G1(2輪オートバイ)
ベース車体は HONDA PS-250 だ

↑中継車輌 G2(3輪トライク)
ベース車体は SUZUKI IMPULSE だ

日本全国に何店舗かトライクの製作をされるお店があるが、私は「佐久間さん」を選んだ。実際に茨城の本社工場に行き、社長さんと会い、製作中の車輌を見て決定した。
日本でも有数の「高度な技術」と「豊富な経験」があるお店で、私は大好きである。しかし、熊本⇔茨城往復2800キロの車移動はしんどかった!!!

G1の全てとG2の残りの部分は、我が地元である熊本の「菊池輪業」で製作した。

この、菊池輪業・・・10代の頃から世話になっているバイク屋だが、とにかく凄い!「何がすごいの・・・?」と聞かれても表現に困るのだが、まずお店の外観・・・車屋さんなのかバイク屋さんなのか農機具の修理工場なのか全く分からない、店の隣には牛小屋が在り、敷地内をニワトリや猫、季節によっては青大将までウロウロしている。まず一元さんは入ってこないであろう。

先日も高校生が通学用の原付を持ってきて、恐る恐る「あっ、あの~、ここでパンク修理は出来ますか~?」と尋ねていた・・・勇気ある高校生だ!!!

4月のある晴れた日に訪れた別の若者は、御両親と一緒にカタログ持参で来店された。
若者は最近自動二輪免許を取得したらしくニコニコ顔で400ccのロードスポーツを購入希望だった。御両親も購入を了解されているらしく、微笑ましい風景であった。
が、しかしそこの大将は「お前にゃ~まだ早い。今、これに乗るなら何処かに飛んで行くぞ~」と言い。近くに置いてあったボロボロの250ccのバイクを指さし「これに乗っときなさい、そして、俺が大丈夫と思ったら新車を下してあげるから・・・」と不思議な参考意見を述べた。
きっと、大将は人生の中でオートバイの楽しさや、怖さを知っているのであろう。御両親も妙に納得され、しばし、会議となった。

ところで、あの若者は、夢の400ccのオートバイにたどり着いたのだろうか?

僕らが、現役でオートバイに乗っていた頃はHONDA車を中心として、お客さんのSUZUKI・KAWASAKI・YAMAHA・DUCATI・BMW・bimotaのスーパースポーツが並び、ここのお客さんだけでモーターショーが出来る程だった。
近くに、HONDAの熊本製作所もありライダーのたまり場であった。

昔、タレントの島田紳介さんが、鈴鹿の8耐に「チーム・シンスケ」で出られたと思う。その時のライダーである千石さんも、ここのお客さんだ。
もうお亡くなりになったが、女性ライダーの草分けである「堀ひろこさん」も訪れた事がある(ラベルダの1200)、みんな僕らの憧れであった。

展示車などはなく、特に販売用のバイクも置いていない。たまに工場の裏にヨットが置いてあったり、航空機のエンジンが転がっていたりした・・・実に不思議な光景だ。
今は、まるで古いハーレーの専門店の様になっている(当然、通常のバイクも扱っています)いつ行っても作業台に古いハーレーが乗りバラバラになって修理されている。
エンジンオーバーホール中のバイクの横では、良い豚肉が入ったと言い燻製が作られ、通路にはバーベキューのセットが置いてある。
店の奥では、工作機器が動き、部品を削り出し、溶接の火花が飛んでいる。
作業所の一角にはデカイ冷蔵庫があり、その横には製氷機が置いてあり、夏はかき氷の機械まで置いてある。
およそ、一般の人がイメージするオートバイ屋さんとはかけ離れているが、
オートバイに対する「情熱と知識」「本物の技術と工夫する技」を備えている。
やはり、菊池輪業は凄い!沢山の人が集まる、凄いバイク屋なのだ。
ただ・・・もう少し掃除してあると嬉しい。

前置きが、かなり長くなりましたが、G1・G2共にカメラボックスやバッテリーボックス・カメラマンステー・アンテナポール・ステップボード等全て、菊池輪業で鉄骨やアルミ板を切断し、油圧ベンダーで曲げ、溶接して、フライス盤でアルミを削り出し一つ一つ製作したものです。

G-BOX 林田


※本内容はG-BOXおよび関係者様のご協力により作成しています。無断転機等を禁止します。

2013年12月11日水曜日

求められる人材とは・・・

業界で10年以上経験を積んできたG-BOXとして、移動中継を行うにあたって「求められる人材とは?」というテーマについて書いてみます。

カメラマン

駅伝・マラソン等の移動中継のバイクカメラマンは、中継に携わるスタッフの中でも間違いなく、最も選手に近いところでカメラワークしています。その為、通常の中継業務以上に必要なものがあります。
  • 選手との距離の保持
  • 中継システムの構築と実戦
  • 優れた技術と状況判断
  • 悪天候や厳しい状況での集中力
  • 自己の体調管理も含め丈夫な体
が必要となりますが、なによりやる気とチームワークですね! 若さやエネルギーも大事ですが、なにより経験が財産となります。出先のカメラの事だけでは無く、全体が見える人であってほしいです。



ドライバー/ライダー

駅伝・マラソン等のロードレースに携わり、その移動中継車やオートバイカメラを運転する方たちは、更にカメラマン方よりプラスして、いくつかの条件が加わります。免許条件や安全運転はもちろんのことですが・・・
  • 選手との距離
  • 車輌の管理
  • 大まかな放送機器システムの理解
  • レースの進行状況の把握
  • 前方にある中継所の状況確認
  • 随行する車輌の位置関係
  • 一般車両の走行状況
  • コース沿道で応援される人たちの行動確認
  • 警察や陸協の方々との事前打ち合わせ(超、大事)
等など、きりがないくらいありますね。理想は、車輌の運転の上手い下手より「危険な状況」を感じ取れて、レース状況の先を読み、危険に対する心構えがあり、それに対応できる人です。

G-BOX 林田